「今度でいいか、今度でいいか」と思っていたら、
asahiguma.comの「藤井美菜、養老先生にきく」がずいぶん充実していました。
既に「大学・受験」篇の4パターンはアップされていたのだけど、今週から「環境・自然」篇も始まってますね。
というわけで、遅まきながら「大学・受験」篇の質問1「楽しんで受験勉強する方法」と質問2「気持ちの上手な切り替え方」について。
昨年度のCMのパターンと違い、大学生になったみーさんが養老先生のもとを訪ねて、高校生の気持ちに戻って様々な質問をする、というもの。高校生とも、大人ともちょっと違った立場から高校生の質問を一緒に考える、みたいなとこかな。舞台の劇を思わせるような照明、そして観客の拍手や笑い声もあって、これまでとちょっと趣き違う。セーラー服だったこれまでと打って変わって、養老先生に言わせると「新米大学生」な私服のみーさんにも注目。でも相変わらず変わらないのは養老節だったりして。(笑)
【楽しんで受験勉強する方法】(88s)
(舞台上手にピンスポットが当たって藤井美菜登場、会場拍手)
藤:藤井美菜です。大学生になりました。ちょっと前なのに、高校生の頃が懐かしく思えます。
藤:今日は、高校生の気持ちに戻って、養老先生に聞いてみたいことがあります。
(舞台に作られたドアをノックする藤井。)
養:はいどうぞ。
(ドアを開けて中に入る藤井。机に座る養老先生にピンスポットが当たる。会場拍手)
養:おやおや。新米の大学生。
藤:はい。よろしくお願いします。
受験勉強って、なかなか辛いものですが、
例えば、楽しんで受験勉強をする方法ってありますか?
養:いやあ、それはねえ...。ちょっと、ずうずうしいね。(笑)
(会場笑)
藤:そうですか。(笑)
養:やっぱりね。あの...勉強ってのは「面白い」っていうことをみつけなきゃいけない、と―
藤:はい。
養:―いうことですね。
いろんなことがあるから。同じことの中でも、あの...必ずね、自分に関係のあるっていうか、
関心の持てることが入ってるはずだから。
藤:はい。
養:そこから解いていくのがいちばんいいんですよね。
藤:自分で見つけることが―
養:そうそう
藤:―大切。はい。
養:いちばん好きなとこと、あるいは何か自分に関係のあることをねえ―
藤:はい。
養:―そう何か探していって、そこを糸口にするっていうのが
いちばん利口なやり方だと思うけどね。
(知る。強くなる。朝日新聞)
【気持ちの上手な切り替え方】(79s)
(席に座った養老先生と、その横に立つ藤井美菜にスポットライトがあたる。会場拍手)
藤:では、次の質問よろしいですか。
養:はい。
藤:高校生・受験生に、模擬試験・テストはつき物ですが、
点数が悪かったときの上手な切り替え方ってあるのでしょうか?
養:あのねえ...。
藤:はい。
養:どうして点数が悪いか、って考えてみるとねえ。
藤:はい。
養:始めっから悪いのは、これ切り替えてもしょうがないんだよねえ。(笑)
(会場笑)
養:勉強するしかないわけでしょう。
藤:はい。
養:そうするとねえ、普通、普段良かった子が―
藤:はい。
養:―そんなとき悪い。っていうことですよねえ。
藤:はい。
養:そうするとねえ、それには何かちゃんとした理由があるはずで、
藤:はい。
養:ねえ。そうしたら、その理由を考えるべきでしょう。
藤:はい。
養:そうすると、わかるはずですよねえ。
養:で、それはその時だけのことでね、多分。
藤:はい。
養:そんなに、落ち込んだり...あの、する必要はないわけだよねえ。
藤:はい。
養:いや、ちゃんとわかれば。
藤:じゃ、理由が見つかれば、点数もよくなりますか?
養:よくなるっていうか、...つまり、自分の悪いとこがわかるわけでしょう?
藤:はい。
養:そうすればよくなるはずですよね。
藤:はぁ。そうですね。
養:だから、いつもいいんだったら、ですよ。いつも悪いんだったら...ねえ。(笑)
藤:はい。(笑)
養:よくするしかないよね。全体として、まず。
藤:はい。(笑)わかりました。ありがとうございました。
(知る。強くなる。朝日新聞)