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北村薫を読んでみる-その3

北村薫「円紫さんシリーズ」の本たち

みーさんが愛読書として取り上げている、いわゆる「円紫さんシリーズ」をようやく読み終えました。
とっつきやすい文体とネタ(そしてタネ)なのに、理知に富んだ内容というか、けっこう試されているような部分もあって唸ってしまいました。それはシカクいアタマかどうかを試されているというのもそうだし、知識的な部分でもちょっとね。生半可な頭では面白さが減じてしまうんじゃないかっていう内容なのに、軽やかなタッチで筆を滑らせる北村さんはすごい。そしてこれを好きな本として公言するみーさんもすごい。これはもうひれ伏すしかないですね。本を読んで猛省したくなったのは、既に一回読んでいるはずの江國香織の「落下する夕方」を本屋で買ってきて20Pほど進んでから気がついたとき以来ですね。

「藤井美菜を見出したブロガー」として名高い乙木氏は、かつて「日経BP社「NEXT GIRL」の”ほぼ編集長”と会食(さて次の企画は)」の中で、

> 一番の愛読書が
>
> 北村薫「円紫さんシリーズ」と星新一SF短編集
>
> って……。
>
> この趣味の良さはなんだろう?

と感嘆していたけれど、まさにその通りの驚きを隠せません。好きな作家・シリーズとして人に言えるということに対して舌を巻いてしまうのです。私も今回の件で注目する作家さん、注目するシリーズとしてインプットしたし、好きな小説に違いはないけれど、じゃあ自信を持って「好きな作家:北村薫『円紫さんシリーズ』」なんて書けるかというと、とてもじゃないけど無理。私の中で咀嚼して反芻して味わいきれるかどうか自信がないです。藤井美菜おそるべし。です。

==追記==
余談ついでに、乙木氏による藤井美菜評について。

上のほうで
> 「藤井美菜を見出したブロガー」として名高い
と書いたのは、別に「東京アフィリエイターカンファレンスでは、藤井美菜を見出したブロガーと呼ばれたい(さて次の企画は)」を見た上での太鼓持ちでもなんでもなくて、以前からその通りだと思っているからです。うん。
みーさんの存在をたかだか数ヶ月前に知った私にしてみると、乙木さんの先見の明たるやビビってしまうくらいなのです。

とは言いつつも、乙木氏のブログを読むきっかけとなった「理系少年の憧れ 大注目の藤井美菜 (後篇)(さて次の企画は)」にある
> よーするに藤井美菜はもーれつに理系少年受けする雰囲気をもっているのだ。

> やっぱり藤井美菜はSF理系少年の「ど真ん中のタイプ」の女優だと思う。
というのには、ちょっと疑問を呈せずにはいられない。それは単に私が「高校は理系→大学は文系」というフラットな中途半端でどっちつかずな歩みを経てきたからというだけではなくてね。(と、言いつつも、実際にはこの傾向はけっこう当たっているのではないかと、ビクターのポスターになった時に周囲の人間に聞いてみたときに感じた)

そんな私を見かねたのかどうかは知らないが(知らないだろそりゃ)、「最近、乙木が興味あるモノ(さて次の企画は)」で、
> 藤井美菜は、ヘタレ文系インテリと、理系のマニアの女王様になれるタマだから……。
と書いてくださり、なぜかそれで溜飲が下がったので(やっぱりヘタレだ)、今後も安心して駄文を書いていこうと思います。(笑)

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コメント (2)

omote:

実際、自分などまだ読んだこともないので、経験的に言える立場ではないのですが、それでも北村薫に星新一・・・まさにそうです。
>この趣味の良さはなんだろう?、ですよね。

乙木さんのブログは7~9月頃によく、NEXTGIRLのほぼ編集長さんのブログと合わせて拝見してました。お二人共、藤井美菜ファンという点で我々と一致してますね。
理系文系という、独特の視点から分析する乙木さん。
ヘタレ文系インテリからインテリを除いて、へタレ文系の端くれだったかな?自分は。(笑)
でも、美菜ファンとしてはヘタっちゃいないぞっと!
(そんな事自慢するな、アホ?笑)

NEXTのほぼ編集長さん、ブログも閉じているし最近どうしてるだろう?・・・

shu:

> omoteさん

> 乙木さんのブログは7~9月頃によく、NEXTGIRLのほぼ編集長さんのブログと合わせて拝見してました。

私もその頃はこっそり読んでいたんですが、いつの間にかリニューアルされて、
過去分がごっそり煙と化してしまったときは、 _| ̄|○ でした。
(乙木氏×ほぼ編集長氏の食事の回なんかは勝手にBackup取っておけばよかった...)

ほぼ編集長氏のブログも先日から真っ白になっているので、密かに心配しています。
新しい本の関係で忙しいのだとすれば、それは喜ぶべきことなのですけれど。

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2006年10月31日 20:57に投稿されたエントリーのページです。

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